トポロジー最適化

トポロジー最適化とは、設計したい空間にどのように材料を配置すれば最適な構造となるのかを提案してくれる手法です。設計の強度を高めると同時に、重量と材料使用量の削減を達成できます。

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トポロジー最適化は、設計者、エンジニア、解析担当者向けのテクノロジーです。設計プロセスの初期段階に組み込むことで、最適な設計案を見極めやすくなります。また、試行錯誤の必要がなくなるため、設計コンセプトの迅速な作成と設計の修正回数の削減を実現できます。

トポロジー最適化を活用するメリット

初回試作段階での適切な設計

設計プロセスの初期段階で最適な設計を作成し、設計エラーから生じるコストを削減できます。

目標値を凌ぐ性能を実現

運用環境のあらゆる条件や荷重に耐えられる部品やアセンブリを設計し、最大限の性能を達成できます。そうした設計は往々にして、強度が高く、軽量で、材料使用量も少ないものになります。

製造性を考慮した設計

従来型または最先端の製造法を想定して最適化目標と制約条件を設定し、それに基づいて最適な材料分布を求めることができます。

トポロジー最適化の最初のステップは、設計空間のFEM(有限要素法)モデル作成です。設計空間とは、構造物が存在してもよい設計範囲です。他の部品との干渉が生じる箇所等、設計空間以外の空間は、設計範囲から除きます。

この設計空間モデルに対して、与えられた条件下でトポロジー最適化を適用します。すると、設計空間の不要な部分が削られて、構造として必要な部分のみが残った形状が生成されます。この形状は、工学的な要件を満たしているだけでなく、過去の経験や従来の設計手法からは求めることのできない斬新なデザインとなることが多くあります。

トポロジー最適化を用いた設計プロセス(画像提供:フォルクスワーゲンAG)
トポロジー最適化を用いた設計プロセス(画像提供:フォルクスワーゲンAG)

設計プロセスの初期検討段階からトポロジー最適化を利用し、最適なコンセプトデザインから設計をスタートさせることにより、設計の試行錯誤回数を劇的に削減できるだけではなく、画期的な軽量化を達成します。

トポロジー最適化結果の材料配置領域の明確化
トポロジー最適化結果の材料配置領域の明確化

最近主流となっている均質化法と呼ばれる手法を用いたトポロジー最適化では、0 から1 の間で変化する各要素の仮想の密度を設計変数として使用し、その密度値が各要素の“必要性” を表している、と考えます。すなわち、密度が0.0 の要素は(実際には計算の安定性のために完全に0 にはしないが)構造上不要であり、1.0 の要素は必要であると考えます。

実際の計算では、密度は0.0 か1.0 に離散的に完全に分かれるわけではなく、中間的な密度を持つ要素が生じる場合が多くあります。その場合は材料配置が必要となる領域の境界を明確にするため、密度のしきい値を設定し(例えば、0.6)、それより高い領域のみに材料配置(構造部材)が必要と考えます(ちなみに、最近のトポロジー最適化手法ではこのような中間密度要素をなるべく生成しないような工夫が凝らされています)。

自然界の形状を模倣する

デザイナーは常に、自然を、なかでも生物の形をインスピレーションの源にしてきました。生物の形は環境条件の産物であるため、審美的に見て美しい上に効率がよく、機能性にも優れている傾向にあります。そのアルゴリズムを取り入れたのがトポロジー最適化技術です。

形状の最適性と構造安定性

例えば骨は、環境からの刺激に対応した構造を生み出す自然の力を垣間見せてくれる、素晴らしいお手本です。実際、骨の形態はミクロレベルとマクロレベルのどちらから見ても、長い時間をかけて骨に加えられた力によって直接生み出されたものです。

デザイン、建築、エンジニアニングに取り入れる技術

こうしたアルゴリズムが作り出した形状や形は、飛行機や自動車、医療用インプラント、建物、電子機器、果ては玩具に至るまで、様々な分野で、効率がよく軽い構造のデザインに利用できますが、製品設計や建築におけるアイディア構築段階に貢献する存在になるまでには至っていませんでした。

Altair製品はトポロジー最適化技術と画期的なインターフェースによってその問題を解決し、これにより、デザイナーが自分自身の手で自身の殻を破るようなデザインインスピレーションを生み出すことが可能になりました。

Altair製品の持つ形態形成テクノロジーは、自然が生み出すであろう造形を映しとった形状を自動生成することにより、自然界における変化の過程を模倣します。

自然の力を借りることで発見できる形状
  • 審美的に見て美しく、ユニークで思いもよらないような形
  • 必要とする構造的機能によく適した形
  • 材料を有効利用する、効率的な形
  • 射出成形や注入成形、プレス成形などの製造工程に適した形
  • 下流のエンジニアリング工程で大きく変更を加えられる可能性が低い形

最適化技術の先駆者として

Altairは、最適化ソリューションのパイオニアとして30年以上にわたりその役割を果たしてきました。軽量で持続可能、かつイノベーティブな製品設計を可能にするシミュレーション技術の開発とコンサルティングを続けています。

最適化技術の進化の歴史

最適化技術のこれから

積層造形(アディティブ マニュファクチャリング)とトポロジー最適化を組み合わせれば、設計自由度とクリエイティビティが飛躍的に増大します。

3Dプリンティングとトポロジー最適化のさまざまな適用事例

モノのインターネット(IoT)

モノのインターネット(IoT)による第4次産業革命の到来が確実視され、IoTの有効活用が企業の将来を左右すると言われています。現在の産業界で求められているのは、製品やサービスをIoT時代に適応させるためのソリューションと支援です。

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あらゆる製造法に対応できる

Altairのトポロジー最適化ツールには、さまざまな製造法に対応可能な形状最適化機能が搭載されています。多様な製造法の規則や仕様を考慮し、それらを満たすことができます。たとえば、対称パターン、抜き方向、空洞回避、オーバーハング角度などです。

鍛造
3Dプリンティング
プラスチック射出成形
溶接板金構造
鋳造
フライス加工

成功事例

商用利用による各産業での実績

トポロジー最適化ソフトウェア

Altair OptiStruct

Altair OptiStruct

Altair OptiStruct はCAE エンジニアを中心とした幅広いユーザーを対象としたハイエンドの構造解析・最適化ツールで、構造解析に必要となるほとんどの解析機能(応力 / 剛性、振動騒音、伝熱、接触、大変形、弾塑性 / 超弾性、疲労寿命、マルチボディダイナミクス等)を備えています。最適化に関しても、業界のパイオニアとして約30年以上の歴史を持ち、トポロジーをはじめとして、自由な組み合わせが可能な寸法 / フリー寸法 / 形状 / フリー形状 / トポグラフィーの各最適化を有しています。また、解析結果のほとんどを目的関数や制約条件の応答として使用可能で、設計プロセスの初期段階でのコンセプトデザインの生成から最終段階での微調整のための最適化まで、全ての段階で活用することができます。

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Altair Inspire

Altair Inspire

業界で最も強力かつ使いやすいジェネレーティブデザイン / トポロジー最適化 / ラピッドシミュレーションソリューションです。構造特性に優れたコンセプトを素早く簡単に生成でき、コスト、開発時間、材料消費量、製品重量の削減につながります。
Altair Inspireでは有限要素メッシュ作成に煩わされることなく、CADモデルを利用してトポロジー最適化テクノロジーをベースにしたコンセプトデザインを簡単に生成することが可能です。Altair Inspire自身もCADに匹敵するモデル作成・編集機能を有しており、CADモデルが存在しない設計プロセスの超初期段階においてもゼロからコンセプトデザインを創出できます。

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トポロジー最適化に関する資料や事例

日野自動車の「未来の自動車づくり」を支える開発プロセス革新とは

Inspireを活用すれば、開発の初期段階でデザインを既存概念にとらわれず膨らませることができ、しかもこの「コンセプトとエンジニアリング条件の合致」したデザインは、後の工程まで生きる可能性が高まり、手戻りを大幅に削減できます。*本記事は2017年8月31日のマイナビニュースに掲載されました。

Customer Stories

自然の原理を最大限に活用した、Airbus APWorks社の3Dプリント電動バイク“Light Rider”

トポロジー最適化、新素材、積層造形法の融合により 常識を覆す軽量設計が誕生

Customer Stories

eBook 構造最適化の実践(英語)

この学習ガイドは、さまざまな最適化手法の基本の学習を目的としています。 最適化の「刺激的な」世界について詳しく知りたい学生や入門者向けに書かれています。

eBooks

3Dプリンターの能力を最大限に引き出すAltair のトポロジー最適化テクノロジー

1980年代後半にその手法が提案され、1993年に構造解析プログラムであるHyperWorks OptiStruct に導入されたトポロジー最適化は、工学的に有意な生物学的構造を作り出すことが可能な手法であり、このテクノロジーを適用することにより、従来設計手法の難点を克服し、3D プリンターの特性を活かすことのできるコンセプトデザインを創出することが可能となった。
-「機械設計 5月号」第60巻 第7号掲載

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