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イギリスで超音速自動車の開発に取り組むエンジニア集団が、AltairのHyperWorksテクノロジーで設計上の難問に挑む

自動車の世界最速記録更新を目指すエンジニア集団が、Bloodhound超音速自動車の開発にHyperWorksのCAEソフトウェアを採用 ミシガン州トロイ–2011年4月18日 – 企業の技術革新および意思決定を強化するシミュレーション技術とエンジニアリングサービスを提供する世界最先端のプロバイダーであるAltair Engineering, Inc.は本日、Bloodhound SuperSonic Car(SSC)チームがジェットエンジンおよびロケットエンジンを搭載した自動車の開発に、コンピュータ支援エンジニアリングツールであるHyperWorksシリーズを採用したことを報告しました。自動車の世界最速記録更新を目指した超近代的な高速マシンは、マッハ1.4(時速約1700 km)を叩き出すよう設計されています。

航空機にも似たシャーシを持ちながら、普通のレーシングカーと同様に、車体はホイールやサスペンション、ステアリング、ブレーキを備えています。ジェットエンジンとF1エンジンを除いて、車体のコンポーネントはすべて特別設計によるもので、設計段階においては、AltairのHyperWorks CAEソフトウェア群の1つである構造最適化テクノロジーOptiStructが重要な役割を果たしています。

イギリスのブリストルに拠点を構える少数精鋭のBloodhoundチームでは、技術革新を推進する様々なテクノロジーを活用しています。OptiStructもそうしたテクノロジーの1つで、リアシャーシの構造最適化や、推定50,000Gに及ぶ力を操るホイールの性能を損なうことなく材用使用量を可能な限り抑えた設計に使われています。

リアシャーシは、鋼構造を使って設計されました。チームは、ジェットエンジンをロケット上に配置してリアシャーシに変更を加えました。亜音速、遷音速、超音速のそれぞれで適切な空力形状を実現するため、車体の設計は10回繰り返されました。チームはOptiStructを使い、材料の最も効率的な使用について見極めを行いました。同ソフトウェアはトポロジーや形状、寸法の最適化機能を装備しており、エンジニアは概念設計の初期段階から、多様な設計条件のなかでの主要な荷重経路を迅速に特定できました。

「最高の重量比強度の実現を目指していたので、私たちは鋼構造の開発にAltairのOptiStructを使いました」と、Chief EngineerであるMark Chapman氏は述べています。「梁やトラスを使ったさまざまなモデルを作成しました。OptiStructは、材料をどこに配置すべきかを教えてくれました。最終的な形状は当初予想すらしなかった、有機的で2点を最短で結ぶ測地線に似た曲面となりました」。

Project Directorを務めるRichard Noble氏は、「このプロジェクトの成功は、膨大な数のコンピュータモデリングを実行して理解を深め、リスクを減らせるかどうかにかかっています。プロジェクトの製造段階に移る前に、解析とシミュレーションで概念実証を行う必要があります」。

ホイール開発にもOptiStructが使われました。チームでは、機能性を確保しながら材料使用量を最小限に抑えることを目標に掲げていました。実験計画法(DOE)を用いて設計の最適化を行うことにより、エンジニアは荷重を十分に減らして、より高価なチタンに替えてアルミでホイールを作ることも可能になりました。

「OptiStructは、部品のどこに材料を追加し、どこから取り除くべきかを教えてくれる、設計を進める上で計り知れないほど重要なツールでした。変更の影響を把握できるようになったほか、材料を追加し、減らしていく際の手引きになりました。私たちはOptiStructを、最も効率的な構造を設計するための道筋を示すツールとして使い、生み出された構造をもとに製造可能なコンセプトを作り上げました」。

Bloodhoundのエンジニアリングチームには、いまだ多くの仕事が残されています。詳細設計がまもなく確定して、プロジェクトは製造段階に移ります。夏が終わる頃には、イギリスでハイブリッドロケットの試験が行われる予定です。クルマが実際に運転を開始するのは2013年になる見込みです。

「今回のような傑出したプロジェクトにOptiStructが採用されたことを、大変誇りに思います」と、Altair UKのManaging DirectorであるDavid Masonは述べています。「OptiStructはここでも、技術革新を後押しして、ほんの数年前であればまったく不可能と思われていたプロジェクトの実現をサポートしています。技術の力を借りることで、チームのメンバーはいくつもの局面で限界を打ち破ることに成功しました。彼らの努力により、冶金学や流体動力学、高振動での遠隔測定、ジェットエンジンやロケットモーターの操作などで、進歩が期待されています。今回のプロジェクトは先例のないものであり、Bloodhoundチームのなすことすべてが革新的です。最初のリアルタイム試験をこの目で見る時を、また2013年南アフリカのHakskeen Panで世界最速記録を目指して行われる最終走行を楽しみにしています」。

エンジニアリング業界では、エンジニアリングの世界における金字塔的冒険がもたらす技術と経験が、科学や技術、エンジニアリング、数学の分野でキャリア形成を目指す学生たちにとって良い刺激になると期待を寄せています。

Bloodhound SSCの開発について詳しくは、http://www.bloodhoundssc.com/でご覧いただけるほか、www.altair.com/c2rからダウンロードいただけるAltairの情報誌『Concept to Reality』のBeverly A. Beckert執筆記事でもご紹介しています。




Altairについて
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