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複合シートパンを使った車両軽量化による革新で、BASFが初回のAltair Enlighten Awardを受賞

ArcelorMittalとPlasan Carbon Compositesが共に2位入賞 2013年8月5日、ミシガン州トロイ – Altairは、国際的な化学会社のBASF Corporationが、熱可塑性複合材のフロントシートパン(GMオペル、BASF)の開発により、初回のAltair Enlighten Awardを受賞したことを発表しました。この賞は、Altairが米国自動車研究センター(CAR=Center for Automotive Research)と協力して提供しており、自動車の車両軽量化における技術革新を認めるために特に設定された業界初のアワードプログラムです。BASFへの表彰は、ミシガン州トラバース市で開かれた2013年度CAR Management Briefing Seminar(MBS)の開会セッションで行われました。2位は、業界初のホットスタンプドアリング(ホンダ、ArcelorMittalとMAGNA - Cosma International)を開発したArcelorMittalと、カーボンファイバールーフ(Chrysler FIAT、Plasan Carbon Composites)を開発したPlasanがともに受賞しました。

Enlighten Awardには10社がノミネートされましたが、BASFは、OPEL Astra OPCモデルの乗用車向けに製造した複合材シートパンで審査員に強い印象を与えました。複合材は、その軽量性から、自動車で従来使用されていた金属部品に代わってますます使用されるようになっていますが、多くの場合に複雑な設計上の新しい課題があり、従来はプレミアムカー用の高価な代替材とされてきました。

シートパンの大部分は、型打ちした複数の鋼部材を溶接して製造されており、厳格な衝突性能目標を満たす必要があります。BASFは、Opel Astra OPCのシートパンに、2つの特別なウルトラミッドポリアミド(PA6)射出成形グレードを使用してこれらの課題を克服しました。非強化グレードをガラス繊維織物が埋め込まれた素材として使用し、耐衝撃性改質のガラス短繊維強化ウルトラミッドをオーバーモールド材として使用して、射出成形により部品の必要なリブや先端の強度を達成しました。

複合積層板の高い強度により、シートパンの板厚を減らすことが可能です。同社は、仮想シミュレーション技術により、性能に悪影響を及ぼすことなく材料を取り除くことができる場所を特定することで、オリジナルの設計と比較して、部材の重量を45%(1.5kgから0.8kg)減らすことができました。これは、この製造技術に基づく世界初のシリアルフロントシートパンです。射出成形のプロセスと材料により、省スペースを実現すると同時に、コスト中立的な部品ができました。

AltairのGlobal Automotive Vice Presidentを務めるDavid Masonは、次のように述べています。「BASF社の初のAltair Enlighten Awardの受賞を心よりお喜び申し上げます」。「複合材は、軽量化を目指す自動車メーカーに多くのメリットをもたらしますが、独自のエンジニアリングや設計上の課題がありました。BASFは、同社の仮想シミュレーション技術により、これらの課題を克服し、より軽量で、燃料比率の高い車両を実現できることを示しました」。

審査委員長でCARの社長兼CEO、およびCARのCoalition for Automotive Lightweighting Materials(CALM、自動車軽量化素材連合)の取締役でもあるJay Baron博士は、次のように述べています。「当委員会は、車両軽量化においてさまざまなソリューションを提案する非常に優秀な10候補を審査する機会に恵まれました。新しい燃費の規制は、車両メーカーにとって引き続き大きな懸念ではありますが、Enlighten Awardでは、業界で導入されている広範な革新的なストラテジーに注目しました」。

Altair Enlighten Awardの目的は、その年の車両軽量化における最高の業績を称え、産業界、エンジニアリング、政治家、教育者、学生および社会からの関心を集め、業界での新たなアイデアをさらに競い合い、技術的な進歩を共有できるようにすることです。




CARについて
CAR(自動車研究センター=Center for Automotive Research)は、ミシガン州アナーバー市に拠点を置く非営利団体です。同センターでは、世界の自動車業界が向かう未来にまつわる重要なテーマに関連した研究を行うとともに、自動車関連業界にとって有益、かつ業界の連携を促進するフォーラムの企画運営を手がけています。詳細は、CARのWebサイトwww.cargroup.orgをご覧ください。CAR Management Briefing Seminarsは、自動車業界で最も重要な年間イベントの1つです。詳しくは、www.cargroup.org/mbsをご覧いただくか、ライブストリーム放送http://www.ustream.tv/channel/the-car-management-briefing-seminars で、BASFのMartin Jung博士とGeneral Motors、Jaguar、Honda R&Dなどのパネリストによる対談を視聴することができます(8月5日月曜日東部標準時間午後1時、「Featherweight Competition: The Path to a Lightweight Car(フェザー級の戦い: 車両軽量化への道のり)」)。

Altairについて
Altairは、ビジネス情報および技術情報の解析、管理、可視化を最適化するテクノロジーにより、企業の革新および意思決定をサポートしています。Altairは1,800人以上の従業員を擁する株式非公開企業で、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域にオフィスを構えています。エンジニアリング、コンピューティング、企業分析、革新的な製品設計、開発を支援する先進のソフトウェアおよびコンサルティングサービスにおいて27年以上の実績を持つAltairでは、さまざまな業種の顧客に一貫して高い競争力を提供しています。詳細については、www.altairjp.co.jpおよびwww.simulatetoinnovate.comをご覧ください。

Media Contact:
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Airfoil for Altair
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korail@airfoilgroup.com

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